
朝晩こそ肌寒さを感じるものの
日中は梅雨を通り越し…初夏を思わせる直射日光。
思わず目を細めたくなる程、河畔の新緑が目に突き刺ささってくるようです。
この時間帯だと、土手を行き交う釣り人の影は疎ら。
魚達の活性が一気に上がるイブニングだけで、一日分の釣果など容易に達成できてしまうのですから
なにも、こんな日中に頑張って釣りなんかしなくても…そう考えている方が多いのかな。
ただコレも僕にとっては好都合。
ポイント選びは好き放題だし、我れ先と場所を争うこともない。
知ってか知らずか…こんな時間帯でも流下はあるし
流下があればライズだってする。
木陰に愛車を止めたら、ゆっくりマイペースに釣り支度。
土手から俯瞰で、まずは川面のライズを探す。
運良く見つけても、そんなに慌てる必要はなし。
ゆっくりリーダー交換。
その流れで、この場でフライまで付けてしまおう。
スカムラインが交錯するレーン。
お互いの流れが干渉し合って、幾分流れにブレーキが掛かる場所。
ソコでさっきからチラチラと水面を割る尖った鼻先。
♯16のスピナーをコソっと流し込んでやると
予想以上の大きな上顎がヌルッと出て来てフライを捉えた。
それはまるで、そうすることが当たり前のように……。
幸いティペットは7Xに変えたばかりなのだけど
逆に心配なのはフックの方。
思い切り細軸のバーブレスに、一抹の不安はぬぐい去れない。
それでもなんとか無事ネットイン。
慣れと言うのは恐ろしいモノ。
普段なら諸手を振って喜ぶサイズも、今の渡良瀬、成魚放流サクラマスに限って言えば
そんなビックリするサイズ…でもない。
こう言うと多くの釣り人は『贅沢だ』と言うだろうし…
返す言葉も見当たらないのだけれど
僕は、この川で磨かれた渡良瀬本流ヤマメを釣ることが
やっぱり一番の目標なのだ。
…といっても、やっぱりデカイな(笑)
白昼に釣る尺ヤマメは、イブニングで釣るヨンマルより出逢いのチャンスは限られます。
その分、それが叶った時の情景は強烈な印象となって、恐らく一生脳裏に焼き付いて離れることはありません。
過去、白昼に出逢ったヤマメ達は、一尾の漏れなく永遠に頭の中で生き続けています。
それが僕が昼間の釣りに拘る一番の理由でもあるのです。
…そう…
コダワリと贅沢は違うということです。
※多くの方が誤解しちゃうんですけど、僕はイブニングの釣り自体を否定してませんからね。
否定しているのは夜釣り(イブと夜釣りの境界は曖昧だけど)だけです(笑)
そろそろ渡良瀬育ちの本流ヤマメが恋しくなって来ていて
実は、このポイントには、そんなヤマメ達が付いていたのだけれど…
このサンロクを筆頭に、この流れもまたサクラマス達に席巻されている模様。
そんな中、フライを見限るライズに遭遇し…
限られたフライ交換の中で、僕なりに導き出した提案は
♯20のスペントパターン。
下流に上流に…瀬の中を縦横無尽に走り回る魚体。
フライサイズダウンに合わせて、ティペットも8Xまで落としてあるので
無理は禁物。
一瞬、本命のヤマメかと思ったのだけど…
こちらもサクラマス。
トコトン、ヤマメに見放されているみたい。
それでもしっかり30cmはあった。
ストマックで確認してみると…
色々な虫の様々なステージが混じっているものの
総じて♯20前後は及第点という感じ。
こうして見ると、そろそろ白昼、晴天下でのライズゲームも終盤なのかな?とも思う。
もちろんコレから、まだあと少しは白昼の釣りは成立するだろうけど
それには梅雨空の助けが必要かも知れない。