フライタイイングの手順なんて言うものは
フライを見れば、おおよそ予想が出来てしまったりするものなので
いちいち改まって解説するのにはどことなく憚かりを感じる気持ちがあるものです
ただ
自分では「当たり前」として理解し、こなしていることが案外と「当たり前でなかった」りすることも多かったりするので
このような手順は、定期的な記事としてアップしていこうと思います
そんなわけで前回の記事で紹介したニンフのタイイングの解説です
パターン的にはシンプルなフライですけど
タイイング中でも一瞬「呼吸を止めてしまう」ほどに緊張感を求められる工程というのが数カ所あります
1本のマテリアルをフルに使ったタイイングって言うのは何処か一箇所でもバランスを崩すと、それがフライ全体にまで影響を及ぼしかねないのでそういう意味では、難易度は割と高めです
見様見真似で、最初の一本目から上手く巻けてしまったりもするのですけど意識した2本目以降から、途端に上手く巻けなくなってしまうのもこの手のパターンに多いですね(笑)

使用するフックはガマカツのR17-3FTエクストラファイン(3X)のナノスムースコートで、割とタイイングしにくいタイプのフックです
本番用では♯16前後になるのですが慣れないうちは♯12くらいで巻き慣れておくことをオススメします
とにかくシャンクはツルツルに滑りますし強いスレッドテンションではフックも容易に曲がります
このフックで安定して巻ければ、大概は何処のメーカの、どのフックを使っても余裕で巻けると思います
使用するスレッドは
ここ最近はSemperfli Nano Silk スレッド(ホワイト)
オンリーです
価格は通常のタイイングスレッドの3倍近くしますけどコレに慣れちゃうと他のスレッドは、使う気しなくなります
フライのイメージに合わせて着色しながら使えるので
スレッド色はホワイトがあれば充分
スレッドを何色も揃える手間やコストは必要ありません
使わない色のスレッドが、ゴロゴロ転がっていたり高価なボビンホルダーを何本も購入しなくてもよいので無駄買いは減ります
下巻きは最小限で、瞬間接着剤は必ず滴下して下さいナノスムースコート・フックでのタイイングではお約束の儀式です

テール用の部材はフェザントテールから切り出します
とりあえず「三本」ほどデバイドしたら
ストークに対して90度まで「立ち上げて」からカット
こうすることで、模様こそズレますが
先端はキッチリ揃います
そしてカット

テールの長さは、特に決りはないので
ここら辺はセンスで決めて下さい(笑)
テールは切れやすいので、それを見越し
多少多め(数本程度)に付けても良いと思います
餌釣りでは、テールが取れてしまった「チョロ」でも充分に釣れるので(笑)
僕自身の釣りでは
リアルに本数を意識することは殆どありません
何から何まで本物と一致させなければ「嫌だ」という方は
自由にそうして下されば良いし
そういうのは、僕は全く否定しません
この釣りでは「こだわり」はと〜っても重要だし
リアリズムに関しては、むしろ肯定的です
ただ、僕は基本的に不器用ゆえに
「巻きたくても巻けない」
と言うのと
元々が、セッカチで面倒くさがり
同じ作業の繰り返しが、かなり苦手な性格ゆえ
こうした「パッ」と見た目の直感重視な
一筆書きのようなフライ(爆)
を多品種少量で巻くほうが「性」に合ってるみたいです
あぁ、話が脱線気味ですね(笑)

その後は、一気にアイまで巻き上げます
アイは付け根ギリギリまで攻めます
ボディーの段差が気になるようでしたら、フェザントテールは巻込んじゃいます

なるべく、模様がキッチリ出ているパートリッジ(ブラウンバック)を用意します
コチラは裏面

こっちが表面
根本のウェブは取り除いています
ストークは、爪で上から押し付けることで平らに潰しておきます
これで下拵えは完了
裏側を表面にして
シャンクの真上にセットします
わかりやすく真上から
こういう作業はロータリーバイスが使いやすいです
この状態から、右側にストークを引っ張っていきますその際、スレッドは2回転程度の仮止め
これ以上はテンションが掛かりすぎてしまいます
シャンクの下部にパートリッジが回り込まないように注意します
このフックの場合、特にシャンクが細いので
マテリアルがシャンク(裏側)に回り込みやすいのですね。

側面のイメージは、こんな感じ

付け根側のファイバーが
スレッドから抜けてしまうギリギリの線でストップ
この見極めが、このフライ最大の難所と言えます
パートリッジのファイバーが
左右均等、かつ重ならないように付けられるのが理想なのですが
♯16以下のタイイングでは、あまり現実的ではないので
無視して良いと思います
余分をカットし再びアイの付け根ギリギリまで巻きあげます
レッグ用のパートリッジは
余り物で、品質的には、あまり良くなくて充分です
足の長さが調整できなくなるので、基本的にハックリングしません使用する中間部分のみ

シャンクの真上
フライの正中線上にレッグ用のストークを乗せ
テール側にストーク(テール材)を引っ張ることで
レッグを窄めさせます

ちょっとわかりにくいので、斜め上のアングル
先ほどつけたパートリッジの付け根のところで
レッグがデバイドします
位置が決まったら、レッグ用のパートリッジのストークを
テール側に引いて、レッグ長を調整
(引けば短くなる)

余分なマテリアルをトリミングしたら
最後はパートリッジをオーバーラップさせ
スレッドは後端でフィッシュさせます


カット後、更にスレッドでカット面の段差を
最小巻数で巻き埋めて
終了


使用上の注意としては
ライン等にフロータントを塗布する際に、誤ってフライに付けてしまうと
なかなか沈まないニンフになってしまいます(笑)
ここ最近、ニンフにレッグを付けるようになってから
流れをよく掴むのが良いのかわかりませんけど
コレはコレで、結構良いです