どうして本物の川虫は、こんなに軽いのに
それを模したフライでは重くするのだろう…
僕がマッチ・ザ・ハッチの釣りに没頭し始めた十代の頃
に感じた素朴な疑問
自分がニンフで魚が釣れなかったのは
フライがしっかり沈められていなかった!
…と言う事に気付くまでの自分のフライフィッシングは
ニンフィング対しては常に苦手意識が付き纏い
その反動…とまでは言わないまでも
ドライフライの釣り、ライズの釣りへのこだわりが、より一層強まっていたのは確かです
当時も、そしてそれは今も
ニンフには、シッカリとウエイトを巻き込むことは“当たり前”であり…
ご多分に漏れず
自分の中のニンフィングの世界観も
とにかく沈める!
ことが第一歩だったわけです
余談ですが
当時は、タイイングの教え通りにレッドワイヤーを巻き込むと
結構な割合で沈下中のフライはひっくり返っちゃう…
なんてことは誰も教えてくれませんでした(笑)
それじゃぁ〜ウィングケースを上に付ける意味はないかぁ…ということで
最初から上下の概念をなくしたニンフパターンを巻いたり(今でも有る)もした時期があったんだけど
ウィングケースがどっちに付いていようが魚は関係なく釣れてくれる(笑)なら
巻きやすくてカッコいい
そんな理由で
今現在は普通にウィングケースは上側に付けてます(笑)
もちろん、そうすることで
以前よりも遥かに釣れるようにはなったんだけど…
なんか、釈然としない(^_^;)
フライをちゃんと魚の前に流せていれば、やっぱりニンフって
“軽いほうが色々と都合がいいんじゃね?”
…という想いが漠然とあって
常に胸の内側でくすぶっていたわけです
当時発刊されたFlyFisherに掲載していただいた記事にはこんな軽量ニンフも載せていたこともあったけど
この頃は、ニンフィングというよりもイマージャー的な使い方がメインでしたこれとて2000年発刊で、かれこれ23年も昔の話(笑)
で…時は過ぎ
4年前の、とある冬の日
シーズン終了間際で既にバリバリに教育の行き届いた冬季ニジマス釣り場のハコスチ相手に窮地に追い込まれ自分が導き出した「マイクロニンフ」という、ひとつの活路
マイクロニンフも、言ってみれば“究極の軽量ニンフ”であるわけでこういう沈みにくい(軽い)フライを沈ませるためにはどうしたら良いのか…というのを、
これがキッカケとして、再び考え始めるのでした
一般的に、ニンフィングに使われるフライは大概が太軸でティペットも太いものですが…
僕が行き着いた先のシステムというと…
●ドライフライ専用のフック(それも、とびきり極細軸)●●ハコスチ相手でもティペットは0.2号のナイロン●
●ゼロ釣法でも使わない8号前後の極小スプリットショット●
という感じの
タブーのオンパレード(笑)
ただ…どれもこれも軽くて沈みにくいニンフを、川の中の流れを利用して底波に送り込ませる為には
「意味があるモノ」
なのでした
決して、みやみに敷居を上げている(笑)というわけではなくてルースニングには、こういう切り口もあるということを
この機会に是非知っておいて下さい
つづく