人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Down & Across

inaxff.exblog.jp
ブログトップ
2023年 12月 07日

クイル系ボディのディティールを殺さない補強技

クイルから立ち上がった螺旋状のリブ

ただ普通に巻き上げるだけで
そこから湧き上がる“虫っぽさ”のシズル感


シンセティックでは
到底再現できない領域と言って良いのかも知れません
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_22111744.jpg
ちょっと古い“フェザントテール”なんかだと
力加減一つでブチブチと容赦なく切れてしまう…なんて経験も多いと思います

特に歳取ると、無意識に指先がプルプルしちゃうしね(笑)



もちろん、それは実釣においても同じことが言えて…
運が悪ければ、最初の一匹目でボディー崩壊!なんてことはザラにあります…だから

この手のボディーには補強が必要不可欠


よくある手としては
細いワイヤーを逆回転でオーバーラップさせてみたり、コーティング剤で固めたり…
といった小細工をしたりするのですが

このような従来型の手法では、せっかくのマテリアルの特徴を
ある程度犠牲にしなければなりません




そんな時は、この方法がおすすめです
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_22353499.jpg
クイルを留めたら、巻きシロの部分にレジンをこってりと塗布

もしくは
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_22360904.jpg
スレッドにレジンを先に塗布してから
タイイングしても良いです

倹約家な方はコチラ(笑)
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_22380801.jpg
その上からクイルを巻いていきます

この工程は慎重に…
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_22385330.jpg
巻き終わった段階で紫外線を照射(4秒くらい)
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_22392491.jpg
タイイングしていると、たまに指の抑えが外れて

ビョョヨ〜ン

しちゃったりするぢゃないですか
↑分かる人は分かる(笑)


でもコレを使えば、ほんの数秒で
指を離しても(写真のように逆さにしても)このとおり!


立ち上がったリブは、そのままの状態を保ちながら
クイル本体はボディーにコッチコチに固着

こうなったら最後
魚が齧ろうがフィーセップで摘もうが…


オリジナルの質感を保ったままの状態で

壊れないニンフ

となります
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_22135271.jpg
こんな手法、どこの雑誌にも、どこぞの動画にも
公開されていない(今の段階では)と思うので

当ブログ閲覧者特権

として(笑)こっそり?とお試し頂いて

釣り友達には

「そんな事も知らねーの?」と自慢して下さい(笑)
※もちろんドヤ顔で(笑)



【追記】
レジン液であれば何でもOKというわけではありません
釣り専用(←結構ベトつく)ではなくて、工芸用のレジンが向いています




ハコスチを釣った後のフライ

クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_13431178.jpg
クイル系ボディのディティールを殺さない補強技_c0095801_13434380.jpg
壊れかけてますけど

片面は辛うじて体裁は保たれています







by sureyamo | 2023-12-07 22:58 | fly tying | Comments(0)


<< 命を扱う、ということ      違和感 >>