ニンフは
リアルに近づけるほど釣れない
まことしやかに囁かれている、そのことに関して僕も、もちろん心当たりはあって、否定こそしないけど…
みんなが言ってるから、あぁ〜そういうもんなんだぁと素直に受け入れるっていうのも…
なんか癪(笑)
普段、手抜きで簡素なパターンばかり使っている…その反動で
シッカリ釣れるリアルニンフ
…というのも、私的に裏テーマだったりします
まぁ釣れない理由っていうのは、単純にフライの容姿の問題ではなく
重さであったり、流れ方であったり…そういう要素が他にあるんだろうなぁ〜とは容易に想像はつきますけどね
ヒメフタオ系パターン
ヒメフタオ系のアダルトは、早春の羽化劇場に登場するカゲロウとしては中〜大型種
現場では、結構目立つ存在になるのだけどコチラが期待するほど食われて…っていうのは、僕はあまりみたことがない
基本陸上羽化のこの虫は、羽化過程で魚に捕食されるリスクは殆なくて大体の場合、風に煽られたり雨粒の直撃で水面に落ちたアダルトがバタバタしてて…そのうち食われちゃうと、そんなイメージしかないです
まぁ、これはあくまで亜成虫になってでの話で厳冬期を含め、羽化前のニンフは割と普通に食われています
ニンフ時には、落ち葉であったり珪藻のようなモノを食用としているので同じ食性のクロカワゲラなんかと、割と一緒に捕食されているみたい
時期的に(↑3月初旬のストマック)クロカワゲラが終盤だから
斑模様のシャックの大半はフタオ系の脱皮殻なんだろうけど…
このシャック量はえげつない(笑)
クロカワゲラと同様で水中で生活しているうちは御存知の通り不完全変態
成長過程で幾度も脱皮を繰り返しながら、徐々に大きくなっていく!ということは脱皮の回数だけ脱皮殻が排出されている…と言うことで
そういう事実を踏まえると、割と馬鹿にならないタンパク源になっています
ちなみにクロカワゲラは、成虫になるまで10回以上は脱皮するらしいですからね
他の河川も同様だとは言い切れませんが
神流川の魚は、割と早い段階で高確率にシャックイーター化するのも頷ける話です
あっ、そう言えば…
シャックは栄養がないから魚は食わない…
とか
魚の捕食行動は捕食対象の大きさと比例する
的なことを某誌面で唱えていた方が、過去にいたように記憶している(誰だったかは不明)んですが魚がいちいち、そんなカロリー計算して選んで食ってる
ハズもなく(笑)
※魚眼にスカウターでもついているのか
…であるならば、この写真のようにストマックからでてくる大量なシャックの説明はどう折り合いをつけるのか(プッ)実に興味があります(笑)
僕が知る限り、どんな魚も大半は就餌に関しては直感的・直情的と思っていて釣られ続け、何度もリリースされることで判断力が懐疑的になっている状況そのものが
異常なだけで…
そこに本当の正解は「ない」と断言できます
この写真に留まらず、ストマックから出て来るヒメフタオカゲロウの幼虫は
猫背になってるのが圧倒的に多い印象なんだけど
これを見てフライをカーブドシャンクに巻くのは………ちょっと安直(笑)
大体の場合こと切れて、こうなっちゃってるだけであって本来であれば、魚に捕食される直前の生きている状態を模すべきでしょう
となると虫が油断しているか、逃げようとしている…そんなシーンを連想すると普通にストレートシャンクで良いと思います
今回はキール&リバーススタイルで巻いてますが
リバースにすると
レッグの存在がフッキング時の邪魔になりそうなので、こうしてるだけで
純粋に僕の好み(笑)
皆が巻かないような、こういう変なパターンっていうのは
C&R激戦区のような特殊な状況下において…実はかなり有効です
過去に上げたスケルトンニンフもしかりで
激戦区の尺ヤマメに絞っても相当な数は釣ってます
↑斜め後ろ、下側からのアングル
↑斜め上方、後方からのアングル
このタイイングに使用したマテリアルはOWLのみです
#16〜18はこんな感じの色合いで
シーズンが進んだら#14フライの色目も濃い目に変えたいところです
無論、ココまで寄せなくても、普通に釣れると思うのですが…
こういうので釣れたほうが
納得!
…と、やっぱりそれなりに楽しかったりはしますね
釣れれば何でも良い
残念ながらいまも昔も、こういう気持ちの方が圧倒的多数なんですが(笑)
こういう無駄な部分にこそ
フライフィッシングに対する大人な向き合い方
…って言うのがあると思っていてそんな遊び心、余裕が持てる“粋なフライマン”が一人でも多く増えてくれると嬉しいですね