
高校2年の頃、祖父に買ってもらったダイバーズウォッチ。
今にして思うと、祖父に何かモノを買ってもらったのはコレが最初…で最後でもありました。
それから今日に至るまでの25年間、何処に行くにも肌身離さず使い続けて来ました。
最終電車に乗り遅れないように、ライズと腕時計を見比べるようにフライを振り続けた大谷川のイブニング。
朝8時15分キッカリに、歌ケ浜(中禅寺)のブレイクラインに沿って回遊するホンマスの群を待ち続けた中禅寺湖通い…等々。
今まで経験した数々のフライフィッシングシーンで、いつも自分の脇役を演出してくれた…唯一無二の携行品。
ただ…このダイバーズウォッチ。実は「回転ベゼルが逆転してしまう」という致命的な欠陥があります。
ダイバーにとって酸素残量の目安となる潜水時間をチェックするベゼルが逆転してしまうなんて、生死に関わる大問題なワケですが…
でもまぁ、ダイバーでもない自分がベゼルを使うのは、せいぜい「パスタを茹上げる」時くらいなモノですから…。
150m完全防水を謳っているクセに、文字盤の夜光塗料にカビが生えて来ちゃってるなんて…機密性も疑わしいですし、ここ数年は「曜日」表示の歯の噛みあわせが悪いようで、真昼間に平然と曜日が変わったりします。もはや、ダイバーズウォッチ云々というより普通の腕時計としての機能も微妙に危うくなってまいりました。
それでも、幾度となく紛失と買替え危機?を乗り越えながらも…今なお飄々と自分の左手首で正確な時を刻んでおります。
「腐れ縁」という言葉は、通常対人関係で、あまり好ましくない関係の場合に使われる言葉ですが…モノに対しても「腐れ縁」というのが存在するのであれば、まさにこの時計がソレに当るのでありましょう。
時計としての最低限の機能を保持してくれているうちは、このお付き合い…当分続きそうです。
最後にベルトを交換してから既に三年目ですから、そろそろ…また切れる頃でありましょう。
今度で何本目になるか、もはや数える気すらなりませんが…。
ちょっと前に、同じ型の復刻版(オレンジ以外)が販売されたようです。
後日、気になって探して見たのですが…既に完売。根強い人気があるのでしょうか?