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2007年 01月 18日

コンパラダン

コンパラダン_c0095801_13174710.jpg

 今回は、岐阜の山猿さんからのリクエストにお応えして「コンパラダン」です。
コンパラダンといえば、個人的にメッキリ出番が少なくなったフライパターンの一つ。今回のこの機会で、ほぼ二年ぶりのタイイングですから…相当ご無沙汰ぶりなのであります。
引出しの奥の方に追いやられていた「コースタルディア」を引っ張り出し、ヤラセなしの一発勝負で巻いてみました。
 
コンパラダン_c0095801_13184781.jpg

 タイイングの初期工程。スタッキングしたディアへヤー、その量とフレアさせる長さ…更にはシャンクに取付ける位置等など…。CDCダンの様に「取りあえず付けちゃってから、シザースでチョッキン!」と言うワケには行かないのがコンパラダンです。タイイングの冒頭から「バランス感覚」が問われるのであります。
このパターンのキモは、全てここに集約していると言っても過言ではありません。納得行くまで…煮詰める価値は充分にあります。
 自分の場合、あくまで感覚的にタイイングしてしまうので、いつもだいたい「こんなモンか?」程度にしか考えておりません。今回も(当然)そんな感じでありますから…参考にはなりませんよ。(笑)
コンパラダン_c0095801_13195585.jpg

 テールは過去に、シンセティック・ウッドダック・ムース…等など試したのですが、最終的にはコックを使ったスプリットテールに落ち着きました。このフライの場合、テールの存在は(自分の中では)結構重要なのです。
 何故かというと、この部位がないとフライが半沈みになってしまうからです。

フライが半沈みになってしまうと…当然、それはそれで釣れてしまうのですけれど(笑)カゲロウの「ダン」というステージのハッチマッチャーとして、このフライを選んだ事の意味が薄れてしまうと思うからです。
「ダン」としてのチョイスなら、しっかり浮かせて釣りたい…という、ココの部分は勝手な拘りです。
このブログを読まれる際の注意点として、こんなマニアックな思考回路をご理解して聞いて頂かないと、人によっては釣れなくなるかも知れません。(笑)ご注意下さい。

 話を戻して…そういう視点で見ますと、直に切れてしまうムースは当然適しません。
また、獣毛率の高いフライにシンセティック…というのも、ちょっと?…で、こうなった次第です。

 あとは、取り立てて普通のダンパターンです。特に小技なんか効いてないので(笑)期待していた方が居たら…ご免なさいです(-.-;)。
コンパラダン_c0095801_1321694.jpg

★おまけ★
 フローティングニンフとして機能させたいのであれば、こんなパターン…という事でご紹介致します。(…というか、ノって来たので巻いてみました。)
 判りにくいのですが、へヤーの基部の反対側にへヤーズイヤーが巻いてあります。
使用する際には水分を含むまで良く揉みます。へヤーの着水面側の水分だけを拭い取ったら、そこに高粘度のフロータントを塗布して使います。
 ※同様に巻いた「ミッジピューパ」を、以前に一度雑誌に紹介した事がありましたが、先日古くからの仲間が、未だ第一線の現役で愛用しているとの話を聞いて、ちょっと嬉しくなりました。

 タイイングでは、予めヘッド付近に作っておいたダビングボール(ハックルプッシャー)にヘアーを押し付けてフレアさせてます。この方法は、コンパラダンでも当然流用可能です。
ヘアーの基部でフィニッシュするので、ヘッド回りをスッキリ仕上げる事が出来ます!…というのは殆どコジツケで「同じフライのタイイングでも、ちょっと手法を変えて巻くと…飽きない(-.-;)」。
…ただそれだけの理由です。

期待した方…またまたご免なさい。



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by sureyamo | 2007-01-18 13:18 | fly tying | Comments(6)
Commented by Rolly at 2007-01-19 10:58
inaxさん、みゃあどです♪
コンパラダンのウイングみたいなディアヘアのあの仕上がりは、ブラウンドレイクなどのパターンではウイングが受ける風の抵抗でハタハタとフライを動かしてくれて、あたかもメイフライのダンが羽ばたいたりした様子を自然に演出してサカナにアピールするというお話をRWさんのタイイングデモでお聞きした事があります。
先達のフライパターン考案への試行錯誤って凄いんだなぁ…とどえりゃあ感銘を受けましたよ。
となるとテールまできっちり浮かせた方がボディーへ振動も伝わりやすいでしょうから、フライそのものの機能が引き出せそうですね。
ボクはこのところ、コック·デ·レオンのテイリングパックを使ってます♪
Commented by inax at 2007-01-19 13:11
●Rollyさん

 な〜るほど!
コンパラのへヤーは、そういう意味ではリアルイミテーション…という事になりますね。
お面白いお話です。(近所に住んでいて…初耳でありました(笑))
 今回のエントリーでは書きませんでしたが、スパークルダンも妙に釣れるフライですね。
人間側とお魚側の「受止め方」は必ずしも一致しないのでしょうけど…尻に付いている+α効果?は、あながち侮れないモノがありますね。

 コック・デ・レオン…持ってません(泣)
Commented by shaker at 2007-01-19 16:51
コンパラ、自分には無くてはならないパターンです(^^)

ところでリクエスト受け付けてくれるんですか?
実はBFDの巻き方、教えて頂きたいんですけど.....
昔、どこかでシマザキさんが巻いてるのを見た事はあるんですけど何分昔なもんで覚えてない(^^;)
よろしくおねがいしまぁ〜す!
Commented by inax at 2007-01-19 19:03
●shakerさん

 shakerさんには、美味しいチョコレートケーキをご馳走になってしまったからには…この展開は断れませんよね。やっぱり (-.-;)
 BFDというフライは、とにかく「持ち」が良いんですよね。
数年前のフライの散々使い回したフライを未だに使ってます。
…という事で、このパターンも最近巻いておりません。 (-.-;)
今週末、軽いリハビリ?がてら…リクエストにお応えしてタイイングしてみます。
Commented by 山猿 at 2007-01-19 21:52
inaxさん、まいどで~~す。
リクエストにお答えいただき、誠にありがとうございます。
やはりバランスがいいですね。 私の場合どうしてもウイングが長くなりすぎる傾向があるのですよね。 あまり短すぎるとフレアせずただの塊になってしまうと言う、固定概念が頭のどこかにあるせいかもしれません。 取り付け位置もスレッドを巻き込んでゆくうちに、どうしても前の方になってしまう。 この画像はすごく参考になります。 まずは自分なりのマニュアルを何度も繰り返し作ることからはじめますよ。 「テイルは浮かせる」と言う考えは同じで、私の場合最終的にエアロドライに行き着きました。 人からの見ためはちょっとと言う感じですが、水中からの感じはさほどでもありませんしなによりも柔らかくてとにかく浮きますからね。 Rollyさんの言われるようにコック・デ・レオンなんぞも試してみたいのですが、わたしも持ってないのですよね~ 長良川のミッジが巻き終りましたら早々に巻かせて頂きやす!!
Commented by inax at 2007-01-20 00:05
●山猿さん
 あえて解説はいたしませんでしたが、こんな画像なんかでご理解して頂いたようで…安心しました。
CDCと違って、あらかじめ長くつけておいて現場でトリミング…なんてワケにはいきませんからね(笑)
意識しながら巻いていけば、自然とサマになってくると思います。
精進してください。

長良のミッジング…うらやましいです。


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