
本流は、何時だって気まぐれです。
昨日の、ソレこそ何処からコレだけの虫が湧いてくるんだ!と言わんばかりの激しいハッチが…翌日はサッパリだったり。
それはそのままハッチをライズに置き換えても同じ事が言えるのですが…。
「真面目な本流通い」をしておりますと、年に一度は何処かしらで常軌を逸したスーパーライズに遭遇するものです。
幸か不幸か、このような場面に立ち会ってしまったが最後、脳裏には壮絶なライズシーンの数々がガッチリと焼きついて…もはや記憶からdeleteする事など不可能です。
あの季節の…あの時と同じような空模様になるたびに、とても仕事なんて手につかない。
そんな精神状態を、これから先何年も抱き続けることになるのです。
そうやって何度も何度も裏切られて来て、それはそうそうある事でもないって事だって、頭の中ではとっくに理解しているハズなのに……。
そんな夢のような出来事が、ほんの数日前に起こった…という流れに来ています。
確かに大気の不安定さは現場にいても感じるのですが…信じていた天気予報には大きく裏切られてしまいました。
そして、当人勝負どころと踏んでいた「お昼のオオクマ」は、全くお粗末なモノでした。
たしかにライズそのものは、白波の向こう側に出来た停滞流に複数見つける事は出来たのですが、そこまでのアプローチのために、本流のど真ん中に身を投じるリスクは背負えませんでした。
自分が居る事で、後から来た常連さん達に気を遣わせてしまった事に少々後悔したのですが、それで下流に入られた皆さんの方には、ちゃんとしたライズもあったご様子で、少々安心しました。
蛇足ではありますが、こうして地元を離れた釣場に一人で立つ事は…わざわざ遠方からのお越し下さるビジターの心中を察する上で、とても良い機会となりました。
地元から離れず常に常連の中に埋もれておりますと、どうしても、そこのところの感覚が鈍くなりがちになってしまいますね。
今回は叶いませんでしたが、次回こそは、この流れの本流ヤマメに対面できる事に期待しています。

★諸事情により場所が特定されてしまいそうな川の写真が掲載出来ない事はご容赦下さい。