
恐らくは、我々が朝一番の先行者であるハズなんだけど…
立派な渓相とは裏腹に、なかなか反応が見られない。
イワナ達が何処からフライに飛びついて来ても、全く不思議ではない流れなんだけど。

渓流に陽の光が射す込むようになってきて、ようやくフライ直下で生体反応がみられるようになってきた。
そんなポイントの大半は落ち込みの「巻き」の付近。
流れの中でも一番深いポイントだ。
話には聞いていたけど、ここも相当釣り人の入る川らしいから
朝一とは言え魚達も流石に油断はしないようです。

今回の釣行でもアント系のテレストリアルは絶不調。
ちょっと大きめ目のカディスかメイフライといった(いつもの)水生昆虫系のフライが、ここでも活躍してくれました。
何度も何度も、本当に執拗にアントを流して反応がなかった流れだったのに…

行程の前半戦は、アップダウンの山岳渓流。
気の抜けない好ポイントの連続で、ある程度流れを絞っていかないと、溯行自体がなかなかはかどらない。
打って変わって後半は、一気に開けた高原の渓流。
俄然フライ向きの流れになります。
ポイントはグッと少なくなるけど、ある程度はフライラインも延ばせるから
気持ちよく、そしてアップデンポで釣り上がる事が出来ます。

水通しの良い流れに付いているイワナは何の躊躇いもなくフライに襲いかかります。
ただし「一場所一匹」といった感じで、次のテリトリーまでコレといった反応はありません。
必然として溯行ペースは上がるのですが…我々都会の「もやしっ子組」の脚力は既にピークに達していたらしく、まずは
この方が「沈」。
悔し紛れに「(アテネより)超気持ちいい〜」と、言ったとか言わなかったとか?
かくいう自分も最後の堰堤間際で、スパイクが石面を滑空し無念の「轟沈」とあいなりました。こちらは筋力不足というか注意力散漫が原因ですが…(-.-;)

そんな我々を尻目に…この方の歩みは止まりません。
この日から、彼のHNは『タンクローリー』となったのは言うまでもありません。